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花街

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インタビュー

先斗町 立方

もみふくさん

芸妓になり芸事好きを
あらためて知る

中学1年生のころから舞妓さんになりたい思てました。五花街の中でも先斗町は、小ぢんまりした感じがよろしおすし、芸事に厳しいという印象がええなあ思たんどす。直接、歌舞練場に手紙を書いたらOKが出て、仕込みに寄せてもうたんどす。家(置屋)には、その時は、お手伝いさんもいはらへんかって、そら忙しおした。もちろん3カ月は様子見で、踊りの稽古もあらしまへん。いろんな用事をいわれても、何もできひんし、毎日怒られてばっかりどした。けど、親を説得までしてきたんやし、このまま、故郷の浜松には帰られへん。その思いで舞妓になりました。

もみ福さん

ただ、6年間舞妓で出て、実は、そのまま衿替えして芸妓になるかどうか悩んだんどす。芸妓に向いてへんのちゃうかなと。それで、引いてもうた(舞妓になる時姉妹の盃を交わした)もみ蝶姉さんに相談したんどす。そしたら、えらい叱られましてねえ。「そんなこと舞妓になる前に言いよし」とピシャリ。この一言で迷いが吹き飛びました。
芸妓になって3年経ちましたけど、今は、なってよかったと感謝してます。特に、うちは、芸事がほんまに好きやったんやなあとわかってきたんどす。一番好きなのは踊りどすけど、最近、6年前から始めた笛も大好きになってきました。一昨年の「鴨川をどり」から笛でもちょっと脇で出さしてもらい、去年は、一人でさしてもうたんどす。

もみ福さん

舞台では立三味線(たてじゃみせん)のお姉さんがすべてどすので、この調子に合わせ、4、5本用意した笛の中から吹く笛を選ぶのどすが、毎日音は変わりとても難しい。うまく合わせられんと唄や立方さんにも迷惑がかかるわけで、幕が下りたとたんに「お笛の調子が違(ちご)たえ」と雷が落ちます。この音の笛かなとわかっても本番中にはとっさの決断ができず、まだまだやな思てます。先斗町は、お座敷はともかく舞台になると今、地方さんが足りしまへん。で、これからは踊りはもちろん笛にももっと磨きをかけたいと思てます。芸に精進し、立方さんも地方さんも充実した先斗町になることにちょっとでも貢献できたらうれしおす。

もみ福さん
©公益財団法人京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)